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皆さんお待たせしました! 前回の続きです

確定拠出年金を始めたいけど…確定拠出年金で資産を増やすカギはここにあります
とお考えの女性に限定して、いったい『いくら得なの?』をご紹介します。

男性分は現在作成中で近日中に公開予定ですので!よかったらこれからも継続的に覗いて見て下さい

前回の説明から見たい場合はこちらからお願いします

本日は確定拠出年金がどんなにお得な制度なのか、女性のさまざまなお立場から分析した後編です。前回に引き続き皆さんが老後資金の確保として利用されている事が比較的多い民間の年金保険シミュレーションとの比較形式にして見ていきたいと思います。

前回までに『パート主婦』『入社5年目独身社員』を解説しましたので今日は
『子育てもひと段落し社員で職場復帰した女性 』そして『専業主婦』を見ていきたいと思います。

今回もシミュレーションとその解説を中心に記載しますので、数字でどのぐらいの効果があるのか(お得なのか)?
自身の最も近い事例で個人型確定拠出年金が老後資金を貯めていく上でどれほど有利かを感じて下さい。

なお、前提条件も同じですが下記としています

  • 運営管理会社をSBI証券に加入したらで手数料等を引用しています
  • 対する個人年金保険は平均的な数値を使用しています
  • 対応期間の収入による税率や拠出する金額は同じ条件が続くこととしています
  • 130万円以上収入がある場合社会保険料がかかることとしています
  • 下記資料に出てくる数字は%がついている場合を除き全て円単位です

シミュレーション③ 子育てもひと段落し社員で職場復帰した女性看護師 45歳

条件  やさしい女性看護師のイラスト

  • 4年前にご主人と離婚しシングルマザーとしてお子様2人(大学生・高校生)を育てている
  • 年間収入500万円(正社員として復帰4年目、病院で社会保険に加入)
  • 勤務先に厚生年金以外の年金制度はなく自身で個人型に加入する事にした
  • 確定拠出年金期間15年 毎月23,000円ずつ拠出(年間拠出額27万6千円)
  • 離婚による年金分割はあるものの本人の年金と合わせても不十分と考え、自分で勉強をする時間もないことから、なかの良いFPに聞きながら5%目標としている

 老後資金準備比較表

適用 番号   確定拠出年金 個人年金保険
収入 給与収入年額 5,000,000 5,000,000
  所得税+住民税率 15% 15%
掛金   掛金拠出時(月額) 23,000 23,000
  年間掛金額 276,000 276,000
期間掛金額(合計) 4,140,000 4,140,000
運 用   運用年利率(複利) 5.00% 0.77%
返戻金額 5,955,684 4,365,000
手数料 36,000 0
差引受取額元本 5,919,684 4,365,000
  ③-④=⑤  返戻金額-運用手数料
差引運用収益 1,779,684 225,000
    ⑤-②=⑥  運用年利率による期間運用収益
実質戻り率 168.22% 107.30%
    ⑤÷(②-⑧)=⑦ 掛金拠出とその還付金を控除したものを分母
税制優遇 掛金税額控除(期間合計) 621,000 72,000
運用益税額控除 363,137 45,000
受取時税額控除 0 0
確定拠出年金控除優遇合計 984,137 117,000
    ⑧+⑨+⑩=⑪  確定拠出年金の3段階税制優遇合計
総計 年金運用  お得合計 2,763,821 342,000
    ⑥+⑪=⑫ (節税効果&運用収益)実施する事のメリット

運用収益5%を目標にアクティブな運用を心掛ける、過去5年間で最も運用成績の高かったリートや株価、外債など上昇・下落等の局面を見極めこまめにスイッチングしていく事としました。期間は15年でも5%で回せば⑥の差引運用収益は178万円程になり、税制優遇(⑧~⑨)も合わせ保険商品と比較しても、⑫お得額合計は276万円以上まで膨れ上がります(個人年金保険の8倍)。一家の大黒柱として今の生活を充実させながら老後資金の準備にはうってつけです。

税制優遇は15年としてのプランで最も効率よく組んでいます。掛金も上限まで拠出し受取額は退職所得控除が使える範囲内の600万円程になっており最大限の効果が得れます。年金保険との比較でも得れるメリットを活かせており、⑦実質の戻り率は168%を超えました。注意する点としてはお子様の成長と共にまとまった資金が必要になる可能性もありますのでそれらの貯えも考えておく必要はありますが、離婚により受け取る年金を合わせた自身の公的年金にプラスすると老後の安心を得る為には大きなものになると思います。

シミュレーション④ 専業主婦 40歳将来の老後資金の事が判らず困惑する主婦

条件

  • 基本的に専業主婦、たまにパートやアルバイトをするが100万円以内に抑える
  • 30歳で結婚後ずっとご主人の扶養に入っている第3号被保険者
  • 確定拠出年金期間20年 今後毎月15,000円ずつ拠出(年間拠出額18万円)
  • 資産を大きく減らすのは嫌なので元本確保商品にて運用するつもり

 老後資金準備比較表

適用 番号   確定拠出年金 個人年金保険
収入 給与収入年額 0 0
  所得税+住民税率 0% 0%
掛金   掛金拠出時(月額) 15,000 15,000
  年間掛金額 180,000 180,000
期間掛金額(合計) 3,600,000 3,600,000
運 用   運用年利率(複利) 0.01% 0.77%
返戻金額 3,603,422 3,875,914
手数料 48,000 0
差引受取額元本 3,555,422 3,875,914
  ③-④=⑤  返戻金額-運用手数料
差引運用収益 -44,578 275,914
    ⑤-②=⑥  運用年利率による期間運用収益  
実質戻り率 98.76% 107.66%
    ⑤÷(②-⑧)=⑦ 掛金拠出とその還付金を控除したものを分母
税制優遇 掛金税額控除(期間合計) 0 0
運用益税額控除 684 55,183
受取時税額控除 0 0
確定拠出年金控除優遇合計 684 55,183
    ⑧+⑨+⑩=⑪  確定拠出年金の3段階税制優遇合計
総計 年金運用  お得合計 -43,894 331,097
    ⑥+⑪=⑫ (節税効果&運用収益)実施する事のメリット

専業主婦で所得税も納めておらず控除もないことから、唯一メリットを得られないプランとなりました。個人型確定拠出年金(イデコ)は3つの税制を優遇されるプランであることから、⑧掛金税額控除が無く、運用も消極的でほぼ元本が増えていない事から⑨~⑩の運用益や受取時の税額控除も期待できません。やはり給与収入が無く税金を支払わない主婦には向いていない事が見て取れます。

確定拠出年金のメリットは税制優遇と運用収益で、他の商品より有利に老後の資金を増やせることにあり、それらを活用出来ない場合は向いていません、収入の無い方は拠出時の税制優遇が受けれず元本保証商品での運用であれば④の手数料がかかっていく事から⑤差引受取元本は目減りしてしまい、この事例では⑫年金運用 お得合計はマイナスになり実施しない方がお得になります。収入の無い主婦はご主人様で拠出を増やすなど家族全体で見た優遇を活かせるようにし、運用も積極的ではない方は従来の保険商品の方が有利になります。
どうしても将来の老後資金を貯めたいと思っている方で『あったら使ってしまう、絶対に引き出せないようにしたい』とお考えの方にしかお勧めできません。

さて皆さんどうでしたか?前編と合わせ④パターンの記載をさせて頂きました、自身に近い事例はありましたか?
確定拠出年金は現在の少子高齢化への著しい社会構造の変化で将来の公的年金(国民年金・厚生年金等)や企業年金を維持していく事が難しくなってきて出て来ている面もあると思います。
かなり昔に遡りますが、厚生年金基金等の運用利率は5.5%だった時代が長く続きました、2000年ぐらいまではバブル期もありそれらの率でも成り立っていたんですが、その後は運用困難になりました、それでも騙し騙しで先送りにされていましたが、その後の株価の長期低迷や更なる高齢化からも率は下げられています。一体何人を支えるの齢化社会
そして労働力人口の減少で今後ますます増えていく老人世代を支えていく事が困難となっていますので、年金はいつ下がるかまた、支給年齢が先送りになるか判りません。つい最近日本老年学会等が、現在は「65歳以上」とされる高齢者の定義を「75歳以上」に引き上げるべきだとする国への提言を発表したりもしています。もしかしたら大幅な社会保障制度の見直しが待っているのかも知れません、ここ数年で出てきた、社会保険130万円の壁の引下げや配偶者控除103万円からの拡大は社会保険料の支払者を増やすための準備であり、現在優遇されている第3号被保険者の何らかの変更があっても不思議ではありません!

その時の為にもせっかく準備してくれたこれだけの優遇がある制度を活用しない手はありません。
但し同制度は60歳まで引出しができず拠出した資金は無いものとしてあてに出来ません、急に資金がいるようになる時など定期預金や各種保険商品は解約して対応できるという融通は利きます、『60歳まで引き出せない』そこが個人型確定拠出年金(イデコ)のデメリットでもありますので、メリットばかりに気を取られずにご検討ください。
しかし資金を貯めるという目的だけに特化すると一部の面を除き圧倒的なメリットであり将来の老後の安心資金を確保する為には途中引き出しが不可能な方が向いている人もいるのかも知れません

因みに現在している年金保険等を解約してイデコを新規に始めるなどした場合は解約時に今まで支払ったものが全額返ってこない場合等がありますのでご注意下さい。

自分の年金は自助努力で貯めてねという国のメッセージを聞き逃すことなく早い内から将来の自分の老後の安心を準備しておくのは無駄な事ではないのではないでしょうか? 備えあればうれいなしですいつでもご相談下さい。

長文お疲れ様でした、また気づいた事があれば書いていきますね…次の機会は男性の事例を書いていきたいと思います、今まで会社で確定拠出年金企業型をやられていた方等にも十分参考になる内容にしていきますのでまた覗いて見て下さい。

それと下記にてセミナーを企画しましたご参加お待ちしております。
今始まった制度です早く内容をつかみ時間を味方につけた安心老後の準備を目指しましょう。

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